道なき道を歩んできて、わしの思うところ
ひょっとしたら、今でも迷っているのかもしれない。
わしが今まで下した決断は間違っていたのではないのか。
そんなことをたまに思ったりする。
今週のはてなのお題は「『選択』と『年齢』」ということで、わしの下した決断について語ってみよう。
3年前の7月
もう3年前になる。
懸命な読者は覚えておられるかもしれないが、2014年7月。
わしは大きな決断を迫られていた。
その頃のわしは、なんとかクラウドソーシングで身を立てようと必死になってグラフィックデザインのスキルを学び、毎日せっせと作品を作ってはランサーズやクラウドワークスなどに投稿していた。
しかし、ズブの素人から始めたグラフィックデザインの道は厳しく。
一年間で1,000枚もの作品を作っても全く売れず、塗炭の苦しみを味わっていた。
そんな不安定な日々の収入を、慣れない肉体労働で補いながら過ごし、あの暑い日々を熱中症と脱水症状に悩まされながらも毎日家電配送の仕事に従事する繰り返していた。
正直、そんなことにうんざりしつつも、
過酷な日々の労働のグチをあの頃は毎日このブログで散々書き綴っていた。
ブログも始めたばかりで読者もPV数もない。
先の見えない状態でわしは、ある決断をすることになったのだ。
過酷な現場の作業に耐えきれず
結局、自分はその仕事に耐えられなかったのだ。
元々体力のある方ではない。
なのでなるべく在宅の仕事をしたくて元から得意だったイラストを描く能力を活かしてグラフィックデザイナーになることを夢見たのだ。
そして、ある日。
あまりにも現場監督の人使いが荒く、わしは溜まりに溜まった思いを吐き出すように、仕事を辞める決意をした。
ハッキリ言って後ろ盾も何もない。経験も実績もない。
とゆーか手元には過酷な肉体労働で稼いだ僅かな給料と未来への希望、それしかなかった。
正直不安であった。
今まで一枚もロゴやイラストが売れていない男が、今ある仕事を辞めてフリーランスのグラフィックデザイナーになってどうするのだ?
まず間違いなく上手く行くはずがない。
だが、今の仕事を続けていると間違いなく心が折れるだけでなく体もおかしくなってしまう。
働きながら作品を描くにしても限界がある。疲れた体に絵を描くほどの体力は当時行っていた風景模写の500枚チャレンジほぼ使い果たしている。
だが、グズグズしていたらいつまでたっても独り立ちするスキルは身につかない。
ここはいっそ、後ろ盾もナニもないまま独立するべきではないか!
そう思って半ば現場の監督とケンカ別れをしながら、わしは独立することにした。
今思い返せばあれが今まで人生一番の決断だったのかもしれない。
あっさり採用
で、その年、8月に入るとわしはさっそく行動に移した。
それまで使っていたPhotoshopの他にIllustratorの体験版を導入してさっそくロゴ作りに取り組んだのだ。
この一ヶ月が勝負だ。
なんとかこの一ヶ月にIllustratorの使い方を覚えて9月にはダウンロード版を購入して本格的なグラフィックデザインの道をつけなくては!
頭の中ではそんなことを真剣に考えていた。
そこでわしはわかりやすそうなIllustratorの解説書をありったけ購入し、片手で勉強しつつ、商用可能なフォントなども大量に購入して真剣にグラフィックデザインに取り組んだのだ。
すると、軌跡が起こった。
なんと体験版を利用して二週間でわしの作ったロゴがあっさり売れてしまったのだ。
これには驚いた。それまで一年か1,000枚以上作っていたロゴがイラレを導入してわずか二週間で売れてしまったのだ。これには呆気にとられてしまった。
まだIllustratorの体験版の期限が2週間は残っていた。
しかし、それでわしは勢いを得た!
いける!これならわしも独立してフリーランスのグラフィックデザイナーとして生計をたてていけるぞ!
それからというもの、猛烈な勢いでロゴを作り出したわしはまったく専門的な教育を受けていないにも関わらず一ヶ月に一個はロゴが売れるグラフィックデザイナーになっていったのだ。
それから3年後
それから3年、今のわしはある程度はそれなりの経験を積んだイラストレーター兼グラフィックデザイナーに成長している。
もちろん、まだまだわしの作るものは諸先輩方には遠く及ばないと自覚しつつも、それでもゼロからスタートした頃に比べて格段の進歩だと思っている。
今では仕事も直接依頼が来るほどまでに成長した。
まだ収入的には満足するものではないが、あの当時比べると今のわしの状況は月とスッポンである。
そしてあの当時、肉体労働のグチを書き綴るしかなかったこのブログが、何回かのモデルチェンジを経て、ようやくそれなりの形を整えつつある。これも諦めずになんとか歯を食いしばってやってきた賜物だ。
やはり、努力することを辞めなくてよかった。
やはり、現状に悲観しつつ、その時足を止めずにゆっくりだが歩いてきてよかった。
わしはまだまだ半人前で、全く至らないところも数あるが、
それでも未来は今よりもよくなると信じて、これからも自分が信じた道を行くつもりである。
そして、その道の十字路に立った時は、なるべく困難な道を選ぼうと思う。
どうせ死ぬなら、最後まで己を信じた道を行って、誰にも真似出来ないような無様な真似を盛大にして死んだ方がいいだろう。
この道が、たとえ破滅の道だとして自らにウソはつきたくはない。
どうせどこまで行っても、そこは荒野なのだから。
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